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技術士試験 論文例「Ⅱ-1品質工学」

問題

R1 Ⅱー1

田口メソッドとも呼ばれる品質工学を用いたロバストデザインについて,その概要と具体的な実施手順において,重要な点を3つ挙げ,製品開発に活用する場合の期待効果を2つ述べよ。

論文例

ロバスト設計について

 品質工学におけるロバスト設計とは、製造や使用条件にバラツキがあっても、安定した性能を出せる製品を生み出す設計手法である。

1.重要なポイント

1.1.機能の定義

 評価対象である安定した性能を確保したい機能の定義が重要である。顧客が求める本質的な機能でかつ直接測定可能なものを対象にする必要がある。不適切な対象で評価を行っても量産工程で環境が変わったときに別の副作用が発生する。

1.2.ノイズ因子の設定

ばらつきの要因の中から評価条件項目であるノイズ因子をどう選定するかが重要である。特性要因図等で抽出した中から影響が大きいものを選択する。

1.3.SN比

 SN比は機能の安定性を測る尺度である。SN比が最大となる条件を推定することが重要である。

2.期待効果

2.1品質向上

 外部要因や変動要因の影響を最小化し、製品やプロセスの機能を安定させる。

2.2コスト削減

不良品を減少や加工精度の緩和(ばらつきの許容)によりコスト削減効果が期待できる。

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