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技術士試験 論文例「Ⅱ-1アルミニウム合金」

問題

H30 Ⅱー1

アルミニウム合金を製品に利用する場合,軽量以外の重要な特徴を挙げて,その効果と留意点を具体的に説明せよ。

論文例

アルミニウム合金の特徴について

 特徴として耐食性、導電性、加工性の3点を挙げ説明する。

1.耐食性

 効果:AL合金は酸化被膜の効果で耐食性が高く、腐食しにくい、屋外や高湿度環境での使用に適している。

 留意点:塩分が多い環境やアルカリ環境では腐食が生じる。これを避けるためにアルマイトなどの表面処理を行う。

2.伝導性

 効果:銀、銅、金に次いで電気抵抗が低く、電気伝導性に優れる。電気伝導体として活用される。

 留意点:酸化被膜があるため接合しにくく、表面抵抗が高くなる場合がある。これを避けるために銀メッキや金メッキで抵抗を下げる。

3.加工性

 効果:AL合金は加工しやすく、鋳造、押出し、鍛造などの方法で形状を作りやすいため、製品の多様な形状が可能です。

 留意点:切削について、ALは溶融点が660℃と他の金属と比較して低い。加工時に部材が溶け刃先に着き、構成刃先と呼ばれる固まりが出来てしまう場合がある。

 曲げ加工について、ALは靭性が低いので加工時に圧力を加えた際にクラックが発生しやすい。曲げRを大きくするなどの設計上の配慮が必要である。

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