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技術士試験 論文例「Ⅰモノづくりの技術伝承」

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問題

令和2年 技術士二次試験 機械部門 必須1より

論文例

ものづくりにおける技術伝承について

  1. 今後のものづくりの技術伝承の課題

1.1人材活用に関する課題

現在は、基礎知識を有する理工系出身者を中心とした人材が多く活躍している。しかし、今後は彼らだけでは人材が不足する。したがって、学生時の専門に依らず幅広い人材を活用する必要がある。基礎知識を有していない人材に活躍してもらうにはこれまでとは異なる水準の教育や業務遂行のための支援が必要である。

1.2ものづくりの変革に関する課題

 市場ニーズの多様化が進み、労働力の減少が進む状況では、これまでのような経験やノウハウによる属人的な技術に依存した設計手法ではニーズに対応できない。モノづくりの手法はすり合わせから組み合わせ型に転換しモジュール設計を推進し必要な労働力の省力化を図ることが課題である。

1.3 伝承方策に関する課題

 労働力減少と雇用の柔軟化・流動化にあわせた企業力を維持向上するための伝承方策が課題である。労働力の不足を補う代替え技術や外製化が必要になる。雇用の柔軟化・流動化が進む状況では企業力を維持し続けるためにスピーディーな伝承を行う必要がある。

最も重要な課題と解決策

 3の伝承方策に関する課題を選択する。理由は、伝える相手や内容は今後も変化し続ける。なので、今後の変化を見込んだ持続的な技術伝承方策が最も重要である。以下に解決策を述べる。

2.1 形式知化

 ベテラン技術者が保有する知識やノウハウをデータとして形式知化する。データの形式は各々に合わせて文書や動画・画像の他、モーションキャプチャや積層造形でのモデル化なども活用する。言語化されていない暗黙知が存在することに留意し網羅的な抽出を行う。蓄積したデータは適宜アクセス可能な状態で管理する。

情報が古くならないように年一回は有識者によるチェックと更新を実施する。

2.2 デジタル活用による支援

 現在、一般的に行われているOJT等についてもデジタル技術を活用し効率化を図る。例えばAR(拡張現実)を活用し技能習得時に空間へ情報を表示し習得のサポートを行う。また、VR(仮想現実)を活用し現物がない状況や現場にいない状況で技術習得を行えるようにする。ARやVRでは匂いや振動など情報を伝えることが困難である。必要に応じて現場・現物での伝承と併用する。

2.3 熟練技術者の代替、支援

 AI、IoT、ロボットの活用により技術の代替や支援を行う。例えば、品質管理や保守作業での検査で目視や音での判断技術の習得に多くの経験が必要ならば、熟練技術者の過去の判断情報を教師データとしたアルゴリズムを用いることで代替する。また、IoTやロボットを活用しリモートでの参画できるようにすることで高齢の技術者の身体面の支援を行う。

3. 波及効果と新たに生じる懸念事項

3.1 波及効果

 労働参加者の多様性が広がるので多角的な視点からのアイデアを獲得できる。

3.2 新たに生じる懸念事項

 暗黙知のデジタルデータ化により情報漏洩の可能性が生じる。対応として、コア技術は特許化する。併せて、データセキュリティの徹底を行う。

  • 業務遂行においての必要な要件・留意

4.1 機械技術者の倫理

 公衆の安全、健康、福利を最優先で業務の遂行を行う。

 専門外の技術分野を考慮して開発・製造・品証等の部門全体の協力体制を構築し業務の遂行を行う。

 現場ノウハウを取り入れた開発設計力を備えた人材の育成を図る。

4.2 社会持続性

 社会全体が活性化するような開発を行う。

 レジリエントなインフラを整備し、持続可能な産業の推進とイノベーションの拡大を図る。

 多くの方が参画できる組織運営を行う。 以上

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論文骨子

論文作成検討に用いた骨子

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