技術士第一次試験は、年齢・学歴・業務経歴による受験資格の制限がなく、全科目が5肢択一式です。科目免除がない場合は、基礎科目・適性科目・専門科目のすべてで50%以上を取る必要があります。
結論:まず公式過去問を1年分解き、基礎・適性と専門科目の弱点を分けて確認します。過去問の解説を読んで自力で復習できる人は独学で十分狙えます。講座は、基礎知識の説明や質問対応が必要な人だけ検討すれば大丈夫です。
2026年度の技術士第一次試験を一覧で確認
| 項目 | 2026年度(令和8年度) |
|---|---|
| 受験資格 | 年齢・学歴・業務経歴等による制限なし |
| 試験日 | 2026年11月22日(日) |
| 受験手数料 | 13,000円(非課税) |
| 試験方式 | 科目免除がない場合は基礎・適性・専門の3科目。すべて5肢択一式 |
| 合格基準 | 受験する各科目で50%以上 |
| 合格発表 | 2027年2月24日(水)予定 |
申込受付は、WEBが2026年6月10日9:00~6月23日17:00、郵送が6月10日~6月24日(6月24日消印有効)でした。今年度の受付は終了しています。次年度に受験する方は、日付を流用せず日本技術士会の第一次試験トップから最新の実施案内を確認してください。
受験資格と技術士になるまでの流れ
第一次試験は誰でも受験できます。合格すると「修習技術者」となり、所定の実務経験を経て第二次試験を受験します。第二次試験合格後に登録して、はじめて「技術士」を名乗れます。
実務経験年数と受験経路は状況により異なります。第一次試験後の流れまで確認したい方は、技術士になるまでの受験資格・費用・合格ロードマップをご覧ください。
指定された教育課程の修了者は第一次試験合格と同等
JABEE認定プログラムのすべてが自動的に対象になる、という意味ではありません。第一次試験の合格と同等として文部科学大臣が指定した教育課程の修了者が対象です。該当者は第一次試験合格者と同様に技術士補となる資格を有しますが、第二次試験に必要な実務経験は別に必要です。自分の課程が対象かは、日本技術士会のJABEE認定課程修了者向け案内で確認してください。
旧制度で第二次試験に合格している人、中小企業診断士の一定の要件を満たす人、高度情報処理技術者試験等の合格者には、一部科目が免除される場合があります。対象資格・技術部門・期限が決められているため、該当しそうな方は公式の試験科目免除案内を確認してください。
試験科目・問題数・合格基準
| 科目 | 出題・解答 | 時間 | 配点 | 合格基準 |
|---|---|---|---|---|
| 基礎科目 | 5分野から各6問、計30問出題。各分野3問ずつ、計15問を選択 | 1時間 | 15点 | 8点以上 |
| 適性科目 | 15問出題、全問解答 | 1時間 | 15点 | 8点以上 |
| 専門科目 | 受験部門から35問出題、25問を選択 | 2時間 | 50点 | 25点以上 |
基礎科目は、設計・計画、情報・論理、解析、材料・化学・バイオ、環境・エネルギー・技術の5分野です。適性科目は技術士法第4章の義務に関する適性、専門科目は選択した1技術部門の基礎知識・専門知識が問われます。総合技術監理部門の第一次試験は実施されていません。
科目免除がない場合、3科目の合計点だけでは合格になりません。基礎・適性・専門の各科目で50%以上が必要です。得意科目で苦手科目を埋め合わせる方式ではない点に注意してください。
試験時間・配点は技術士第一次試験実施大綱、合格基準は文部科学省の令和8年度合否決定基準を参照しています。
合格率は年度で動く
全技術部門合計の直近確定値である2025年度(令和7年度)は、受験者17,013人、合格者5,754人、合格率33.8%でした。直近5年度の全体合格率は31.3~42.2%の範囲で動いています。部門別の差もあるため、「毎年40%程度」と固定して考えるより、年度差がある試験として準備する方が正確です。
出典は、2026年度の第一次試験受験申込み案内に掲載された統計です。
独学の進め方|最初に公式過去問を解く
一次試験は過去問中心で対策しやすい試験です。最初から参考書を読み切ろうとせず、次の順番で進めると必要な学習だけに絞れます。
1.公式過去問を1年分解く
日本技術士会は、第一次試験の過去問題と正答を無料公開しています。まず時間を測らず1年分を解き、分からない問題に印を付けます。第三者サイトやアプリより先に、公式問題の形式を確認しましょう。
2.基礎・適性と専門科目を別々に復習する
基礎・適性は共通問題集、専門科目は受験部門の問題集を使います。必要な本は原則2冊です。現在の版と部門別候補は技術士一次試験のおすすめ参考書にまとめています。
3.間違えた問題だけを繰り返す
1周目は正答率を気にせず、誤答理由を確認します。2周目以降は、間違えた問題と迷った問題を優先します。選択肢ごとに「なぜ違うか」を短く説明できる状態を目標にすると、丸暗記だけより応用が利きます。
4.本番形式で3科目を確認する
直前期は、科目免除がない場合、基礎1時間・適性1時間・専門2時間を意識して解きます。受験する各科目で50%が必要なので、苦手科目を放置しないことが重要です。基礎科目と専門科目では選択解答のルールも本番前に確認してください。
勉強時間の目安と10週間の進め方
運営者の目安は合計150~200時間です。これは公式値ではなく、専攻・受験部門・卒業からの年数で大きく変わります。以下の10週間は短期で進める例で、150~200時間なら週15~20時間ほど必要です。確保できる時間と過去問1年分の正答率を見て、開始時期を調整してください。
| 期間 | 主な作業 | 到達目標 |
|---|---|---|
| 1週目 | 公式過去問1年分、教材を決める | 弱点科目と分野を特定 |
| 2~5週目 | 基礎・適性の反復+専門分野の復習 | 各科目で50%を安定して超える |
| 6~8週目 | 複数年度の過去問、誤答ノート | 迷う選択肢を減らす |
| 9~10週目 | 時間を測った通し演習 | 解答時間と選択問題の判断を固める |
大学で学んだ分野と受験部門が近い人は短く済む場合があります。反対に、専門科目を学び直す人は200時間を超えることもあります。総時間より、各科目で合格基準を安定して超えられるかを判断基準にしてください。
有料講座が必要な人・不要な人
過去問と解説を読んで自力で復習できる人は、独学から始めて問題ありません。講座を検討するのは、次のどれかに当てはまる場合です。
- 専門科目の基礎から学び直したく、文章だけでは理解が進まない
- 通勤中に動画で学びたい
- 質問できる相手が必要
- 学習計画を自分で維持するのが難しい
- 模擬試験や添削課題を使って本番前に確認したい
一次試験講座の違い
| 選択肢 | 税込価格 | 主な特徴 | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| アガルート経由のSAT講座 | 基礎・適性14,300円 部門別21,780円 | 基礎・適性のみ、または5部門対応の部門別コース。短時間の動画、製本テキスト、メール質問 | スマホ中心で進めたい人、対応部門の人 |
| 新技術開発センター 合格対策講座 | 25,400円 | 16部門、製本教材、3回の添削。講義動画・専用模試は基本講座に含まず、スクーリングは別料金 | 広い部門対応と課題添削を重視する人 |
| 新技術開発センター パーフェクトコース | 98,000円 | 添削に加えて動画、スクーリング、模擬試験 | 手厚い日程管理と本番演習を求める人 |
アガルートの一次試験講座はSAT株式会社が提供し、アガルート経由で購入する商品です。部門別コースには基礎・適性も含まれるため、重複購入に注意してください。新技術開発センターの2026年度パーフェクトコースは会場スクーリングの日程が終了しているため、現在利用できる録画・添削・模試と申込可否を公式サイトで確認しましょう。価格、質問回数、対応部門、保証条件は変更されることがあります。
新技術開発センターの一次試験対策一覧では、合格対策講座とパーフェクトコースの現行内容を比較できます。独学で不足する部分が明確になってから選べば、費用を抑えられます。
よくある質問
技術士第一次試験に受験資格はありますか?
年齢・学歴・業務経歴等による制限はありません。誰でも受験できます。
合格には3科目の合計で50%取ればよいですか?
いいえ。科目免除がない場合は、基礎科目、適性科目、専門科目のそれぞれで50%以上が必要です。1科目でも基準未満なら合格になりません。
参考書は何冊必要ですか?
基礎・適性で1冊、専門科目で1冊が基本です。公式過去問を先に解き、解説不足や弱点がある場合にだけ追加します。
公式過去問だけで足りますか?
問題と正答の確認はできますが、詳しい解説はありません。自力で誤答理由を調べられる人は公式過去問を軸に進められます。復習に時間がかかる場合は、解説の詳しい問題集や講座を補助として使います。
講座を使った方が合格しやすいですか?
講座を使えば自動的に合格するわけではありません。動画説明、質問、添削、模試など、自分に必要な支援がある場合に効果があります。過去問の復習を自力で進められるなら、まず独学で十分です。
まとめ
技術士第一次試験は受験資格の制限がなく、科目免除がない場合は基礎・適性・専門の3科目でそれぞれ50%以上が必要です。公式過去問から始め、基礎・適性と専門科目を分けて反復すれば、独学でも合格を狙えます。講座は、動画解説や質問、模擬試験など必要な支援が明確な場合にだけ追加しましょう。
合格後の実務経験、第二次試験、登録まで含めて確認する場合は、技術士になるまでの合格ロードマップへ進んでください。
