「技術士のオンライン講座」を探すと「スタディングの技術士講座」が有名ですが本当に合格できるので不安なのではないでしょうか。
筆者は、独学のみではどうしても時間がかかってしまう技術士試験勉強にスタディングのオンライン講座をプラスすることは非常に効果的であると考えます。
なぜなら、筆者は実際にスタディングの技術士講座を受講し、プロの講師による添削の品質の高さに驚きを受けたからです。
自己チェックではなかなか気づけない論理のずれや技術士論文特有の抑えるべきポイントを効率的に得ることができるので無駄な勉強をする必要がありません。
そして、スタディングのオンライン講座は論文添削がが含まれている他の講座と比べて最もコストパフォーマンスに優れています。
本記事では実際にスタディング技術士講座を受講した筆者が他の技術士講座と比較しながらスタディング技術士講座について紹介します。
主要な技術士講座との比較表
主要な5社が提供する講座との比較表を見てみましょう。
※5社を選定した条件は次の3点です。①一般21部門及び総監部門に対応している②価格がオープンである③高い実績がある
技術士講座【一般部門】の比較表
技術士講座【総監部門】】の比較表
スタディング技術士講座(添削・質問カード付)は動画での基本講座から論文添削、口頭対策まで対応し6万円台と最もコストパフォーマンスが高いといえます。
また、各講座を比較してみると基本的には内容の充実度と価格が比例していることがわかります。
次に技術士講座を選ぶ際の重要なポイント毎にスタディング技術士講座(添削・質問カード付)と他の講座を比較しながら解説します。
ポイント①論文添削
技術士2次試験の勉強の過程でプロの講師の論文添削は少なくとも1回以上は受けるべきです。
理由は二つあります。
一つは、技術士試験の論文の採点基準は不明瞭であり毎年難易度が変化しています。このため,毎年実績を重ね研究している企業が提供する講座で添削を受けることが重要になります。何年か前の試験を1度合格しただけの技術士の添削ではすでに合格レベルが変わっているかもしれません。個人サービス(ココナラ等)や先輩技術士のアドバイスは多様な視点の一つとして参考程度に利用するのが良いと考えます。
もう一つは、資料の入手です。技術士試験の論文の採点基準は不明瞭ですが、技術士講座が提供する添削の基準は明確です。有料で提供しているサービスなので一定の品質を確保するための基準が確立されています。
筆者は、この添削資料を見ることで論文の合格ラインを具体的にイメージできるようになりました。
スタディング技術士講座の添削資料のイメージ
スタディングの論文添削は申込書の1回分を含めて全8回です。
8個の論文を完成まで何度でも添削してくれるわけではなく提出1回に対して1回の添削のみです。なので、完璧な論文を完成するまで何度も添削してもらうことはできせん。(全8回の中で修正した論文を再度添削してもらうことは可能です。)
筆者の考え方ではありますが、添削はいろんな方に見てもらい多様な視点でのアドバイスを受けたほうがいいと思います。足りない分は「ココナラ」や他の技術士講座等のサービスで追加で購入する方法をおすすめします。
ポイント②口頭試験の対策
「今年は試しに1回受けてみる」みたいな気持ちでない限りは、最初から口頭試験の対策が含まれた講座を選択するべきです。
理由は、口頭試験に合格するには試験の申込書を作成するタイミングで口頭試験の質疑応答を検討したかどうかが口頭試験での合否にかかわってくるからです。
また、申込書と口頭試験と筆記試験はたがいに補完しあうことで試験が成立しています。
この関係性を理解することで筆記試験で何を書くべきかの理解も深まります。(筆記と口頭の関係性の詳細はこちらの記事)
スタディングの口頭試験対策は想定問題に対して回答を記述しその内容を添削してもらう形です。オンラインでの模試面談等はありませんので、面接や人前で喋ることが苦手な方は別途オンライン模試のサービスを探す必要があります。(ココナラやReNet-Plus+、新技術開発センター、技術士lock-on、JES技術士試験専門予備校 等で個別販売しています。)
筆記試験は絶対合格するから口頭試験の模試が必須という方はスタディング技術士講座では結果的に割高になる可能性があるので注意しましょう。
ポイント③サポート
スタディングのサポート体制は、質問カード3枚という方法になっています。A4サイズの用紙に質問をかけるだけ書いてそれについて講師から回答をもらうようになります。
オンラインを含めて対面での面談やメール・チャットでのやり取りはできません。
ある程度まとめて質問することになるので気になったことを直ぐに聞けない点はデメリットです。
このようなサポート体制を許容できない場合はサポート体制が充実している技術士lock-onなどをお勧めします。
ポイント④筆記模試試験
スタディングの技術士講座には、筆記試験の模試は含まれていません。
今回比較した講座の中では新技術開発センターのパーフェクトフルに模試試験が含まれています。添削と指導がついているので魅力的ですが価格は20万円近くなります。
予算が許すのであれば模試講座単体でも新技術開発センターやReNet-Plus+で販売しているので検討してみましょう。
筆者としては、自分で時間を図って添削課題を提出することで代用がきくと思いますが、これから初受験であれば緊張感のある模試会場での仮想体験で試験に慣れておくこともいいかと思います。
ポイント⑤過去問や解答例
技術士試験の論文の採点基準は不明瞭であり毎年難易度が変化していることは念頭に置くべきですが、過去問解答例は受験者にとって非常に役立つ情報です。
スタディングの講座では過去問解答例等の提供はありません。しかし、新技術開発センターで合格者の再現論文をまとめた冊子を販売しているのでこれを入手することで代用が可能です。
今回比較した講座の中では技術士lock-onで過去問の解答例が提供されています。
ポイント⑥基本のコンテンツ
技術士試験の勉強に際して必要なコンテンツは次の2つです。
- 「基本理解」
- 「キーワードリスト」
「基本理解」についてはどの講座でも動画やテキストで提供されています。
「キーワードリスト」についてはスタディングと技術士lock-onで提供されており技術士lock-onでは解説もついています。
技術士lock-onは動画時間等も多く、過去問解答例もついているためコンテンツの充実度としてはトップといえます。但し、論文添削は別料金です。
また、キーワードリストについてはただ暗記するというよりは問題を解きながらわからないところを随時調べる方が論文を書く際に使える知識になるので解説がついていることが必須というわけではないと筆者は考えます。
スタディング技術士講座を実際に使って論文が書けるようになるまで
考に筆者がスタディング技術士講座(添削・質問カード付)を受講した際の体験を解説します。
筆者は、スタディングの技術士講座以外では過去問解答集と論文添削サービス2回を別途購入しました。
技術2次試験は主に論文作成練習が中心ですが、スタディングの高品質な論文添削を序盤に使うことで効果的な勉強を進められたと思います。
講座購入前は添削回数が少ないのではないかという不安もありましたが、別途購入と合わせて10回(申込書1回は除く)は合格レベルの論文を書けるようになるために十分な回数でした。むしろ、仕事をしながらの勉強だったのでこれ以上のコンテンツ量(動画や添削回数)があっても使いきれなかったと思います。
上図は、受講開始時から筆記試験日までの全体スケジュールの概要です。赤マーキング部分がスタディングのコンテンツを活用した部分です。
筆者は10月末ほどに受講を開始し本格的な勉強を開始しました。
①動画
まず初めに全8時間程度の動画を最初に全部見ました。スマホで手軽に見れるため移動中などの隙間時間を利用しました。
1.25/1.5/2.0倍速での再生が可能なので倍速で2周ほど閲覧しました。この動画のみで筆記試験の解答が書けるようにはなりませんが、技術士試験がどんなものかの全体像をつかめるようになりました。
スマホで動画を見た時のイメージ
パソコンモニターで動画を見た時のイメージ
講座の進捗管理画面のイメージ
②過去問回答分析
スタディング講座のコンテンツには含まれていない過去問解答例を別途購入しました。
購入したのは「新技術開発センターの合格者の解答復元集」の最新年度版です。受験する部門以外の解答例についても分析し合格論文のレベルや論文の書き方を把握します。
③白書等分析
この頃に白書などの資料を読み始めました。技術士試験は国家試験なので国の目指す方針に沿った内容にするほうが無難です。
問題のテーマになりやすい重要キーワードの多くは各省庁が発行する白書で触れられているので一読したほうが良いです。
④キーワードリスト作成
スタディングのの提供するキーワードリストの内容について調べて自分なりにまとめました。
筆者は3週間程度かけて8割は調べてまとめましたが、思ったより論文作成に活きませんでした。この段階ではリストをざっとみてわからない部分だけ調べる程度にしておき、論文作成練習の中で必要なものについて随時調べていく方が効率的だと思います。
⑤~⑧論文課題作成提出
動画と過去問や白書で一通りの知識をインプットしたので論文作成を始めました。
この段階では最後まで完成させることが大切です。完璧主義になりすぎないように進めましょう。
筆者は普段の仕事で論文を書くことがないので想像以上に時間がかかり1つの論文書くのに1~2週間程かかりました。それでも、添削結果は全くダメ。
過去問解答例を参考に無理やり型にはめた論文では論理が破綻しているとの指摘をうけ、問題をしっかり分析し自分なりの論文を書く方法を徐々に身に着けていきました。(内容はこちらの記事にまとめてあるので良ければご参考にしてください)
⑨申込書課題作成
試験の申込の期限直前に申込書(実務経験証明書)の添削をおこないました。書き方はこちらの記事を参考にすれば書けると思いますが、自身の専門とずれた内容になっている等の間違いがないように必ず添削は受けましょう。
時間的に余裕があれば口頭試験対策の課題もここで作成すると良いです。口頭試験を意識した申込書を作成できれば口頭試験での質疑応答がスムースになります。
⑪論文作成練習
ここからは過去問やスタディングのオリジナル問題をできるだけたくさん解きました。
このころにココナラを使って論文添削サービスを2回使いました。自分では気づかない部分のアドバイスを頂けましたが、スタディングの添削ほど本質的な内容ではなかったように筆者は感じました。
また、この段階では手書きではなくPC上で作成しています。
10論文くらい作成すると回答がパターン化できるようになってきたので、そこからは骨子のみを作成するようにしました。
5月中旬以降からは実際の試験時間と同じ時間で書き上げ、スタディングの添削を依頼しました。このあたりで合格レベルギリギリの論文を書けるようになっていきました。
6月に入ったころから手書きでの論文作成を始めました。「手書きで大量の文字を書く」ことが想像以上に大変で苦痛でした。
当然ですが、PCと違い書き直しも容易ではないため時間配分を間違えると「そこで試合終了」の可能性にここで初めて気づきます。
筆者は受けませんでしたが、予算に余裕があれば模試試験を受けて時間配分の感覚等を確認したかったです。(論文の時間配分についてはこちらの記事でも書いているので良ければご参考にしてください)
手書き練習で腕が痛くなったのと、仕事が忙しかったこともあり試験の直前はキーワードリストや過去問、白書等を見返す時間にしました。
スタディング技術士講座のメリットと向いている人
講座のメリットと講座が向いている人についてまとめました。
低価格でコストパフォーマンスが良い講座ではありますが、模試等はついていません。勉強を進める中で過去問解答集や模試が必要となったら追加購入していこうとお考えの方はスタディング技術士講座が向いています。
逆に、絶対筆記試験を合格して口頭試験に進むから口頭模試も含まれていないと困る方はアガルート(フルコース)やSAT(パーフェクト講座)を最初から選択したほうが後で別途購入する手間はありません。
まとめ
本記事では実際に受講した筆者が他の技術士講座と比較しながらスタディング技術士講座について解説しました。
改めてスタディング技術士講座が提供してくれる内容を確認すると
『基礎講座動画とキーワードリストを用いることで論文作成の練習のスタートダッシュが可能になり、論文添削サービスによって合格論文のゴールラインを具体的に判断できるようになります。但し、過去問解答集や筆記試験/口頭試験の模試はついていないので足りない分は別途購入する必要があります。』ということです。
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ご精読ありがとうございました。