「技術士のオンライン講座」を探すとスタディングがよく見つかりますが、「本当に自分に合うのか」「添削だけで十分なのか」と不安になる方も多いのではないでしょうか。
この記事は筆者自身の受講経験を中心に、現在のコース条件を公式情報で照合したレビューです。第三者の口コミを集計したものではありません。
筆者は実際にスタディングの技術士講座を受講し、添削によって自己チェックでは気づきにくい論理のずれや、技術士論文で押さえるべき観点を把握できました。一方、Zoom模試・随時チャット相談・製本教材は含まれません。価格だけでなく、自分に必要な支援がそろっているかで判断することが大切です。
筆者の受講体験と2027年度コースの条件を分けて紹介します。実際の添削資料を見たい方は論文添削の内容と画像へ、使った手順を知りたい方は受講から答案作成までの流れへ進んでください。主要講座との比較も確認できます。
スタディングのコース条件を確認:2026年10月27日
現在の2027年度一般部門「添削・質問カード付」は69,300円(税込)で、添削10回分・質問カード3回分です。筆記試験の専用添削課題は17部門に対応しています。本記事の体験談・教材画像・比較画像は作成当時の情報を含みます。最新の料金・対象部門・教材内容は、各社の公式案内を優先してください。
結論
向いている人:7万円以内で添削と口頭試験の書面対策までそろえ、スマホ中心で自分のペースで学びたい人。
向いていない人:Zoomによる口頭模試、随時チャット相談、製本教材まで一つの講座でそろえたい人。
無料講座で動画や教材のサンプルを確認できます。無料体験の内容・特典、対象コースと利用条件は公式案内でご確認ください。
スタディング技術士講座の合格実績・合格率
スタディングは、令和7年度の技術士講座で73名が合格したと公式ページで公表しています。ただし、これは受講者の合格率を示す数字ではありません。
公式FAQでは、合格者全員から結果の報告を得られないため、受講者の合格率は公表していないと説明しています。合格者数だけで講座を選ばず、以下の添削・質問・口頭対策が自分に合うかを確認しましょう。
スタディングを主要講座と比較
スタディングの位置づけを、料金・添削・相談方法・口頭試験対策で比較します。
| 講座・比較する構成 | 税込料金 | 添削・質問 | 口頭対策の形式 |
|---|---|---|---|
| スタディング 2027年度一般部門・添削/質問カード付 | 69,300円 | 添削10回分(申込書1・筆記4・追加提出4・口頭1) 質問カード3回分 | 想定回答の書面添削 |
| 技術士Lock-On 令和9年度・初受講+添削4回 | 各2往復:計77,000円 各1往復:計73,700円 | 回数と往復数を選ぶ添削オプション Chatwork質問・予約制Zoom面談 | 1対1の口頭模試は別料金 |
| SAT 2027年度一般部門・パーフェクト | 141,680円 | 業務経歴書6回+筆記9セット メール質問30回・Zoom相談5回 | Zoom口頭模試3回 |
| 新技術開発センター 2027年度・合格一直線 | 194,000円 | 添削10回・スクーリング4回 | 含まれる模試1回は筆記対策 口頭対策は別講座の条件を確認 |
| アガルート 2027年度20部門・フル | 107,800円 | 記述式添削5回+実務経験証明書3回 質問50回 | オンライン口頭模試1回 |
2027年度一般部門の利用・提出期限(2026年10月27日確認)
受講期限は2028年1月31日です。添削課題の提出期限は、受験申込書が受験申込締切の2週間前、筆記が筆記試験日の3週間前、口頭が2027年度口頭試験期間の最終日までと案内されています。受講期限とは別なので、提出予定を先に確認してください。具体的な日付は試験日程の正式発表後に案内されるため、公式コース詳細の通知を優先します。
各社の詳細は技術士二次試験の通信講座5社比較で確認できます。
なお、本記事の受講体験は一般部門のものです。総合技術監理部門を受験する方は、総監講座3社の対応範囲と料金比較をご確認ください。
建設部門を受験する方は、選択科目への対応と建設分野の添削体制を建設部門向け講座比較で確認できます。
ポイント①論文添削
技術士二次試験の論文は採点過程が公表されていないため、自己評価だけでは不安な方は、第三者による添削を一度利用することも選択肢です。
理由は二つあります。
一つは、採点の詳細が公表されておらず、自己評価だけでは合否水準を判断しにくいことです。添削を受けると、課題抽出・論理のつながり・具体性など、自分では見落としやすい点を確認できます。
もう一つは、設問要求を踏まえた具体的な指摘を受けられることです。指摘をそのまま直すだけでなく、別の問題でも再現できる書き方へ落とし込むことが重要です。
筆者は、この添削資料から答案を見直す観点を具体的にイメージできるようになりました。
添削を受ける前のセルフチェックは、技術士論文の添削方法と確認ポイントも参考にしてください。
スタディング技術士講座の添削資料のイメージ



2027年度一般部門の「添削/質問カード付」は、添削課題を合計10回分提出できます。内訳は受験申込書1回、筆記4回、所定課題から自由に選ぶ追加提出4回、口頭1回です(2026年10月27日、公式情報を確認)。「講座・テキストのみ」には添削は付きません。
添削では、複数の視点から助言を受けることで気づける点があります。追加添削が必要な場合は、まず同じ講座の追加添削オプションと提出期限を確認し、足りなければ技術士論文の添削方法とサービスの選び方を参考に、別の添削サービスを検討してください。
ポイント②口頭試験の対策
技術士二次試験では、申込書が口頭試験の資料になるため、申込書を作る段階から口頭試験を意識しておくことが大切です。講座を選ぶときも、筆記対策だけでなく、申込書と口頭対策の範囲を確認してください。
申込書に書いた業務経歴と、口頭試験での説明に矛盾がないか確認しておくと準備しやすくなります。筆記対策でも、課題と対策を根拠とともに説明する練習は役立ちます。詳しくは技術士二次試験の口頭試験対策と想定質問をご覧ください。
スタディングの口頭試験対策は、想定質問への回答案を作成し、書面で添削を受ける形式です。オンラインでの模擬面接は含まれません。面接や人前で話すことに不安がある方は、実施形式、回数、回答時間、フィードバック方法を確認したうえで、口頭模試を別途検討してください。
筆記試験後に口頭模試を必ず受けたい方は、別途購入を含めた総額で比較してください。書面添削だけで十分か、実際に話す練習まで必要かで判断すると選びやすくなります。
ポイント③サポート
2027年度コースの質問カードは3回分です。Microsoft Wordで質問をまとめ、マイページから提出します。
Zoom面談や、疑問が出るたびにやり取りするメール・チャット型の相談ではありません。質問を整理してまとめて確認できる人には使いやすい一方、すぐに何度も相談したい人には不足しやすい仕組みです。後者は、相談回数や方法が異なる講座も比較してください。
ポイント④筆記模試
スタディングの技術士講座には、筆記試験の模試は含まれていません。
自分で本試験と同じ制限時間を測り、答案を最後まで書いて添削へ出すことで模試に近い練習はできます。ただし、初受験で会場の緊張感や時間配分に不安がある方は、直前模試を含む講座を検討する価値があります。
ポイント⑤過去問や解答例
採点の詳細は公表されていませんが、過去問と解答例は、問われ方と答案構成を理解するために役立ちます。
2027年度コースには、必須問題の過去問A評価の解答例を扱う講義が案内されています。対応年度や収録内容は公式カリキュラムをご確認ください。答案例は丸写しせず、機械設計・選択科目Ⅲを実際に解くプロセスのように、問題分析から骨子へ展開する材料として使いましょう。
ポイント⑥基本のコンテンツ
講座の基本教材を比較するときは、次の二点を確認すると選びやすくなります。
- 試験の全体像を学ぶ動画・WEBテキスト
- 専門分野の背景を確認するキーワード教材
2027年度のスタディングには、背景やポイントの解説を付けた部門別トレンドキーワード集が含まれます(公式コース詳細)。技術士Lock-Onと比較する場合は、動画の量だけでなく、対象部門、教材の範囲、添削の条件を最新の案内で確認しましょう。筆者は受講当時、リストを暗記するより、答案練習で分からなかった語を調べる使い方が役立つと感じました。
スタディング技術士講座を実際に使って論文が書けるようになるまで
ここからは、筆者がスタディング技術士講座(添削・質問カード付)を受講した当時の体験を解説します。動画時間・教材・添削の利用回数は当時のもので、2027年度コースの仕様を示すものではありません。
筆者は、スタディングの技術士講座以外では過去問解答集と論文添削サービス2回を別途購入しました。
技術士二次試験は主に論文作成練習が中心ですが、筆者には、スタディングの論文添削を序盤に使い、設問とのずれに気づけたことが役立ちました。
講座購入前は添削回数が少ないのではないかという不安もありましたが、別途購入分を合わせて10回(申込書1回を除く)利用し、筆者の学習計画では不足を感じませんでした。むしろ、仕事をしながらの勉強だったのでこれ以上のコンテンツ量(動画や添削回数)があっても使いきれなかったと思います。

上図は、受講開始時から筆記試験日までの全体スケジュールの概要です。赤マーキング部分がスタディングのコンテンツを活用した部分です。
筆者は10月末ほどに受講を開始し本格的な勉強を開始しました。
①動画
筆者が受講した当時は、全8時間程度の動画を最初に一通り見ました。スマホで手軽に見られるため、移動中などの隙間時間を利用しました。
当時は1.25・1.5・2.0倍速を使い、倍速で2周ほど視聴しました。2027年度版の公式案内では0.5~3倍速に対応しています。動画だけで筆記試験の答案が書けるようになるわけではありませんが、技術士試験の全体像をつかむのに役立ちました。
スマホで動画を見た時のイメージ

パソコンモニターで動画を見た時のイメージ

講座の進捗管理画面のイメージ

②過去問解答分析
筆者の受講当時は、学習を補うために過去問解答例を別途購入しました。
購入したのは「新技術開発センターの合格者の解答復元集」の最新年度版です。受験する部門以外の解答例についても分析し合格論文のレベルや論文の書き方を把握します。
③白書等分析
この頃に白書などの資料を読み始めました。白書は社会課題の背景や数値の出典を確かめる材料になります。ただし、答案で優先すべきなのは政策への賛同を示すことではなく、設問に沿って技術課題・対策・効果・リスクを根拠とともに説明することです。白書の記載と自分の考えを分けて整理しましょう。
④キーワードリスト作成
スタディングの提供するキーワードリストの内容について調べて自分なりにまとめました。
筆者は3週間程度かけて8割は調べてまとめましたが、思ったより論文作成に活きませんでした。この段階ではリストをざっとみてわからない部分だけ調べる程度にしておき、論文作成練習の中で必要なものについて随時調べていく方が効率的だと思います。
⑤~⑧論文課題作成提出
動画と過去問や白書で一通りの知識をインプットしたので論文作成を始めました。
この段階では最後まで完成させることが大切です。完璧主義になりすぎないように進めましょう。
筆者は普段の仕事で論文を書くことがないので想像以上に時間がかかり1つの論文を書くのに1~2週間ほどかかりました。それでも、当初は合格水準に届きませんでした。
過去問解答例を参考に無理やり型にはめた論文では論理が破綻しているとの指摘をうけ、問題をしっかり分析し自分なりの論文を書く方法を徐々に身に着けていきました。(内容は技術士論文で押さえるポイントにまとめてあるので、よければ参考にしてください)
⑨申込書課題作成
筆者は受験申込期限が近づいた時期に、申込書の業務経歴と業務内容の詳細について添削を受けました。まず技術士の実務経験証明書の書き方も参考に、受験部門・選択科目と業務経験のつながりを自分で確認しましょう。不安が残る場合は、先輩技術士や講座の指導者など第三者に確認を依頼できます。時間に余裕があれば、申込書に書いた経験を口頭試験で説明する練習も進めておくと準備しやすくなります。
⑩論文作成練習
ここからは過去問やスタディングのオリジナル問題をできるだけたくさん解きました。
このころにココナラを使って論文添削サービスを2回使いました。自分では気づかない部分のアドバイスを頂けましたが、スタディングの添削ほど本質的な内容ではなかったように筆者は感じました。
また、この段階では手書きではなくPC上で作成しています。
10論文くらい作成すると回答がパターン化できるようになってきたので、そこからは骨子のみを作成するようにしました。
5月中旬以降からは実際の試験時間と同じ時間で書き上げ、スタディングの添削を依頼しました。添削コメントを踏まえ、筆者自身は設問への答え方が少しずつ改善したと感じました。
6月に入ったころから手書きでの論文作成を始めました。「手書きで大量の文字を書く」ことが想像以上に大変で苦痛でした。
当然ですが、PCと違い書き直しも容易ではないため時間配分を間違えると「そこで試合終了」の可能性にここで初めて気づきます。
筆者は受けませんでしたが、予算に余裕があれば模試を受けて時間配分の感覚等を確認したかったです。
手書き練習で腕が痛くなったのと、仕事が忙しかったこともあり試験の直前はキーワードリストや過去問、白書等を見返す時間にしました。
学習全体の順序も確認する
技術士二次試験対策を12ステップで確認する
スタディング技術士講座のメリットと向いている人
向き・不向きは、動画と添削を中心に学ぶか、模試や随時相談まで一つの講座に求めるかで分かれます。受講当時の印象だけでなく、現在のコース条件で判断してください。
2027年度の一般部門「添削・質問カード付」は69,300円で、動画・WEBテキスト・添削10回分が含まれます。一方、筆記模試は含まれません。過去問解答集や口頭模試などを追加したい場合は、その費用も含めて比較してください。スマホ中心で学び、必要な支援を自分で選んで補える人にはスタディング技術士講座が合いやすいでしょう。
口頭模試まで一つの講座で受けたい方は、SAT(パーフェクト講座)なども比較してください。アガルートの2027年度フルも、口頭模試を含む構成と総額を確認して比較できます。
まとめ
筆者の受講経験と2027年度コースの公式情報を分け、料金・添削・不足しやすい支援を確認しました。
筆者にとって役立ったのは、動画で試験の全体像をつかみ、添削で答案の改善点を確認できたことです。
一方、筆記模試や随時の相談、製本教材は含まれません。必要な支援が別にある場合は、追加費用も含めて比較してください。教材や添削の内容は受講年度・コースによって異なります。購入前に公式カリキュラムと提出期限を確認し、自分に必要なものを選びましょう。
無料体験の特典は変更されることがあります。対象コース、利用条件、期限は公式ページと登録後の案内でご確認ください。
ご精読ありがとうございました。
