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技術士2次試験|合格できる論文の書き方<選択科目編>論文は骨子が9割

技術士2次試験の学習は順調ですか?技術士試験で合格できる論文を作る技術は一朝一夕で身につくものではないので苦労しているのではないでしょうか。

論文試験では最初の骨子作成で合否のほとんどが決定します。本記事では、骨子の作り方と骨子に集中するための文章のテンプレート化の方法について解説します。

この記事を読むことで技術士試験の選択科目の論文について理解を深め、合格論文の書き方を具体的にイメージできるようになるはずです。

技術士2次試験の筆記試験は「必須」と「選択」の2科目に分かれています。本日は、「選択」論文の概要や対策について解説します。

選択科目の基礎情報

問題数選択科目の問題数はⅡ-1、Ⅱ-2、Ⅲの3問
時間選択科目の試験時間は210分(3時間半)
論文枚数Ⅱ-1:600字×1枚(=600字)
Ⅱ-2:600字×2枚(=1200字)
Ⅲ:600字×3枚(=1800字)
合格ライン合格ラインは60%以上
3問(Ⅱ-1、Ⅱ-2、Ⅲ)の合計点で判定されます。

問題のパターン

Ⅱ-1の問題パターン

Ⅱ-1の問題のパターン例を下記の挙げます。

  • ○○について異なる原理に基づく手法を2つ挙げ、それぞれの原理と特徴を述べよ。
  • ○○の代表的な方法を2つ挙げ、それぞれ具体的な方法と~の特性に及ぼす影響を述べよ。
  • ○○の概要を述べ、~を防止するための設計上の方策について、具体的な例を挙げて説明せよ。

Ⅱ-2の問題パターン

Ⅱ-2の問題の設問パターンの例を下記の挙げます。Ⅱ-2は変則的なパターンもあるので過去問をよく確認しておいてください。

設問1 調査、検討すべき事項とその内容について説明せよ。
設問2検討を進める業務手順について、留意すべき点、工夫を要する点を含めて述べよ。
設問3業務を効率的、効果的に進めるための関係者との調整方策について述べよ。

Ⅲの問題パターン

Ⅲの問題の設問のパターンは、設問1と2は毎回は同じですが、設問3にいくつかバリエーションがあります。

設問1多面的な課題を複数抽出する
設問2最重要課題の選択と複数の解決方法の提案
設問3解決策を実行したうえで新たに生じうるリスクとそれへの対策
解決策を実行したうえで得られる効果とその波及効果と新たに生じる懸念事項への対応策

コンピテンシーの確認は何度もしておく

各問題ごとに求められているコンピテンシーを確認しましょう。コンピテンシーの詳細はこちらの記事

時間配分の感覚は必ず身に着ける

選択科目の論文作成は必須論文の時と比べて忙しくなります。戦略的に時間を使えるように準備しておきます。一文字書く際にかかる時間は平均2.5秒程度といわれています。この時間を参考に時間配分の目安を下記の表で示します。

Ⅱ‐1骨子作成5分
論文作成(600字)25分
Ⅱ‐2骨子作成15分
論文作成(1200字)50分
骨子作成25分
論文作成(1800字)75分
見直し、装飾等15分
合計210分
試験が始まると3時間半があっという間に流れます。時間制限を設けた論文作成練習は必ずやってください。

Ⅱ-1の論文の書き方

Ⅱ-1の論文作成は、ホールパート法を使うことをお勧めします。

ホールパート法は、相手に伝えたい結論(Whole)を最初に提示し、それについての詳細(Part)を説明、最後にもう一度最終結論(Whole)に戻って話を締めくくるという手法です。

論文骨子の作成

Ⅱ-1の論文骨子では、次の点についてだけ抑えておきましょう。

  • キーワード…専門知識をアピールするため論文内に入れたいキーワードを事前に書き出す。
  • 応用…応用力をアピールするために、工夫点や実務経験時のポイント等があれば事前に書き出す。

論文作成

テンプレートは特にありません。問題の形に合わせてホールパート法を意識して作成します。Ⅱ-1については過去問(最低3年分)はすべて解答してみることをお勧めします。論文の解答例こちらから

Ⅱ-2の論文の書き方

Ⅱ-2の論文は変則的な問題があります。しかし、求められるコンピテンシーが変わるわけではありませんので、責任者としてのロールプレイング論文の形をマスターしましょう。

論文骨子の作成と論文の作成

与えられた条件に合わせて、問題や課題を正しく認識し、必要な分析を行うことから始めます。論文の内容は、書き始める前の骨子の内容で90%決定します。以下に骨子検討作成のためのテンプレートを紹介します。骨子が作成できたら文章のテンプレートに当てはめながら論文を作成してください。

骨子検討作成テンプレート

論文テンプレート

論文テンプレートには各設問ごとに次のことに留意しながら作成します。

設問1
「調査、検討すべき事項」
骨子に従って調査項目と、検討項目を挙げましょう。
調査と検討で関係のないものをそれぞれ挙げないようにします、調査に基づいて検討するのが適切な流れです。
設問2
「手順(留意点、工夫点)」
調査・検討にによって課題が設定できます。その課題をどう実行するかを書きます。
検討したことについて、手順で示し、その中でマネジメント能力を訴求する必要があります。
要するに、手順の中でどのようなリソースの不足に留意し、不足したリソースをどんな工夫で補うかを書きましょう。
設問3
「関係者との調整方策」
リーダーシップ(利害調整関係)能力を訴求する必要があります。そのためには、コミュニケーション能力も併せて必要になるはずなのでこれらのコンピテンシーを踏まえて書きましょう。

ちなみに、調査と検討は次の意味です。

  • 調査:物事の実態や動向などを明確にするために調べること
  • 検討:よく調べ、考えること

Ⅲの論文の書き方

各設問に対する解答の配分(分量)の目安

各設問に対する分量に差があると「知識が無くて書くことがないのでは?」と評価されてしまします。バランスよく答えることが各コンピテンシーのアピールにつながります

技術士試験で用いられる原稿用紙は25行×24文字=600文字原稿用紙です。文章量の目安は次の画像を参考にバランスよく配置してください。論文を書き始める前に解答用紙の余白等に印(画像の矢印のように)をつけてから書くことをお勧めします。

論文骨子の作成

論文の内容は、書き始める前の骨子のクオリティーで90%決定します。次の骨子検討フローに従って検討し、検討内容は骨子作成テンプレートに記載しまとめるという方法です。

実際に論文に記述するのは骨子検討フローの下半分程度ですが、上半分を含めた正しい分析を行うことで題意に沿った論理的で内容の充実した論文が書けます。論文評価の優先順位は当たり前ですが「論文の内容」です、小手先にとらわれない中身ある論文を書くための方法を身に着けてください。

骨子検討フロー

骨子作成テンプレート

文章のテンプレート化で効率よく記述する

骨子作成によって論文の内容ができたら、文章のパターン(テンプレート)に当てはめながら効率的に記述します。設問ごとのテンプレートを用意したので下記を参考にご自身が使いやすいテンプレートを用意してください。

設問1「課題」のテンプレート

設問2「解決策」のテンプレート

「解決策」は解答の中で最も重要な部分なので文章量を増やすなら「解決策」の文章を増やすようにしてください。

設問3「評価」のテンプレート

また、テンプレートに合わせて論文を書くことにある程度慣れたら、その後はいろいろな問題の骨子のみを作成してトレーニングしましょう。

最後に

本日は、「選択」論文の概要や対策について解説しました。

合格できる論文を作る技術は、簡単には身につきませんが、本記事で紹介した骨子検討フロー論文テンプレートを利用して合格できる論文作成の力を獲得してください。

本ブログでは技術士試験の合格のための記事を用意してます。合格のためにやるべきことを全てまとめたロードマップ記事有料講座を比較紹介している記事などがありますのでご参考になれば幸いです。

ご精読ありがとうございました。

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