- 機械設計において必要な技術や知識を知りたい、身につけたい。
- 既にある程度の基礎知識を持っているが、より硬度な設計ができるようになりたい。
- スキルを向上させてキャリアアップを目指したい。
本日は、機械設計業に必要なスキルについて解説します。本記事では、機械設計の業務において求められるスキル・能力について抽出し、それらのスキル・能力を具体的に取得する方法について解説します。具体的には資格取得を利用したスキル・能力の取得と証明を提案致します。
機械設計のプロセスに応じた必要なスキルについて
機械設計者といっても様々なタイプの方がいらっしゃいます。今回は、できるだけ多くの方に共通して有益になるであろう範囲についてのスキルや能力を検討します。機械設計には多様な業務がありますが多くの場合は次の図のプロセスに則って行われています。プロセス毎に必要なスキル・能力を抽出します。(機械設計の多様な業務の種類についての参考記事はこちら)
次に、抽出したスキルや能力を分類します。
スキルがあることを資格で証明する
スキルや能力をどのように向上させるべきでしょうか。本記事では資格取得を利用した体系的なスキル・能力の取得を提案致します。
必要なスキル・能力に対してどんな資格を利用して学習すべきかは次のイメージをご覧ください。
各資格の解説
次に解説する各資格を目指して学習することで必要なスキルが得られます。自身に必要な資格はどれか考えながらご覧ください。
機械設計技術者試験
機械設計技術者試験では機械設計に関わる基礎的な知識が問われます。次項の技術士と併せて機械設計者にとってのコアとなる能力を証明する資格になります。技術士資格で得られる知識との違いはより具体的且つ実践的である点です。
仕事を解決するためのストーリー立てや関係者との調整は技術士、さらに具体的な設計工数管理や力学計算等が機械設計技術者試験というイメージで互いに補完しあう内容になっています。(参考記事)
技術士(機械部門)
技術士は、機械設計技術者試験と併せて機械設計者にとってのコアとなる能力を証明する資格になります。詳細についてはこちらの記事をご参考にください。
CAD利用技術者試験
「3次元CAD利用技術者試験」は、3次元CAD を利用するエンジニアや学生が身につけておくべき知識と技能が証明できる、3次元CAD試験制度です。
機械・プラント製図技能検定
機械・プラント製図技能士とは機械やプラントの図面を書く技能を証明できる国家資格で、この資格があると機械やプラントの図面を書くプロフェッショナルとして認められます。
計算力学技術者(CAE技術者)検定
計算力学技術者(CAE技術者)検定 は解析品質の保証、製品の開発効率・性能・安全性の向上を実現するための技術レベルが社内外で正しく評価される認定資格です。
QC検定
QC検定は、品質管理に関する知識をどの程度持っているかを全国で筆記試験を行って客観的に評価を行うものです。
電気主任技術者
電気主任技術者になれば、発電所や変電所、それに工場、ビルなどの受電設備や配線など、電気設備の保安監督という仕事に従事することができます。電気主任技術者は社会的評価が高い資格と言えるでしょう。電気主任技術者の資格は、取り扱うことができる電圧によって、第一種から第三種までの3種類あります。
G検定
G検定はディープラーニングの基礎知識を有し、適切な活用方針を決定して、事業活用する能力や知識を有しているかを検定する試験です。現代の全技術者が身につけるべきAIリテラシーを獲得できる注目の資格です。
3Dプリンター活用技術検定
「3Dプリンター活用技術検定」は、3Dプリンターを利用するエンジニアや学生が身につけておくべき知識を評価・認定する国内唯一の検定試験制度です。
IoTシステム技術検定
IoTシステム技術検定はIoTシステム構築・活用に関する基礎知識を中心に、その習熟度を検定することで、IoTシステムに取り組む技術者の対応力の向上をめざした資格検定です。
継続学習のための準備をする
機械設計のスキルの向上は資格取得で終わりません。
機械設計は、答えや確実性がない未知との挑戦です。設計者は常に不確かさに直面し、企業は時間やコストの制限という圧力に直面します。難しい仕事ですが、創造の喜びがそれを価値あるものにしています。良い機械を作り続けることが、設計者に期待されています。
長期的に学習を継続するには個人のモチベーションだけでは困難です。コミュニティの仕組みを利用するのが良いかと思います。
技術士会、機械学会等のコミュニティで開催されるセミナ-等で興味のあるものの参加を検討してください。
最後に
本日は、機械設計業に必要なスキルについて解説し、資格取得を利用したスキル・能力の取得と証明を提案しました。自身に合う機械設計のキャリア構築を検討する際の参考にしていただけたら幸いです。
ご精読ありがとうございました。
キャリアについて考える中で副業、フリーランスなどについて興味が出た方はこちらの記事が参考になるかと思います。また、転職に興味のある方はこちらの記事で紹介する機械設計専門のエージェントに相談してみることもお勧めします。