- 私たちのような普通の機械設計者は、仕事のみしていればいいのか?
- 私たちのような普通の機械設計者は、何を学べばいいのか?
- 私たちのような普通の機械設計者は、どこを目指せばいいのか?
この記事では、現状に満足していない機械設計者のための長期的な学習指針の提案を致します。
この記事では、機械設計者に降りかかる様々な悩みを検討しながら、機械設計者にとって共通して有益だと考える「技術士」を目指すことについて検討していきます。
私たちのような平凡な機械設計者が自信をもって豊かな仕事ができるようになるために作成した記事です。
ご一読いただければ幸いです
現状と目指す姿から課題を設定する
この記事では、現状に満足していない機械設計者のための長期的な学習指針の提案を致します。
ですが、機械設計者といっても様々なタイプの方がいらっしゃいます。
なので今回は、できるだけ多くの方に共通して有益になるであろう範囲に対して効果的な学習指針の提案を検討します。
上記画像のように今回は汎用的で基礎的であり且つ、長期的に学習を行うための基盤を構築することを目指します。
GOALの設定から初めて、具体的な課題として計画していきましょう。
GOAL
GOALは「平凡な機械設計者が自信をもってに豊かな仕事がずっとできるようになる」としました。
内容を分解すると次のようになります。
- ちゃんと成果を出し続けるための基礎と応用力を身に着ける。
- 好きな環境に身を置く。
- 自身の仕事を興味深く考え、学習を継続する。
目標
GOALに到達するために必要なものを目標という形で抽出します。
ここで、多くの方に共通する項目<共通>と各個人ごとに大きくことなる項目<固有>に分類します。
<固有>に関しては業界や業種、これからの働き方などの違いにより検討すべき問題が大きく異なるため本記事では対象外としました。
<共通>に関しての目標は次のように抽出しました。
機械設計の知識
機械設計者として大前提となる知識です。
機械設計の知識がないと仕事が困難になるので目標としました。
具体的には、力学から製図法、CADCAE等の基本的なツールの理解等が含まれます。
社会問題等に関する知識
会社等それぞれの仕事の課題、問題は多岐にわたるためそれぞれ固有の知識が必要になります。
しかし、環境問題や人口問題、地政学問題などの社会問題については共通の知識として学ぶべきです。
設計の仕事は設計をした結果何らかの問題を解決する必要があります。
社会問題は多くの設計者にとって共通の問題として解決策を求められるので、このための知識がないと困るので目標としました。
自身の仕事が世界をどう良くしているのかがわからないと長期的なモチベーションの維持が困難になることも大きな理由です。
個人のブランド化(社会的権威性)
所属している組織を離れた際に自身の技術力や信頼を証明できれば組織に縛られずに仕事ができます。
どこでも仕事ができるように、個人のブランド化を目標としました。
「好きな環境で仕事ができる」の一つの選択肢として独立が存在します。
個人のブランド化により実際に独立しなくても選択肢として検討できる状態を目指します。
もちろん所属組織での評価も大切ですので<固有>の目標として挙げています。
年収650万以上を十分目指せる
仕事の対価としての収入も大切な目標です。
650万という数字に明確な意味はありませんが、年収650万円は全体の上位10%にあたる金額です。
多くの方にとってとりあえず必要十分な金額ではないかとして年収650万円を具体的な目標としました。
問題
次に目標と(想定)現状のギャップから問題を抽出しました。
知識の学習が必要
具体的には、次のような問題になります。
- 日々の業務で使う知識以外は自信がない。
- 類似機構の設計計算以外は自信がない。
- 部分的には知っているが、体系的な知識として学ぶ必要を感じている。
- インダストリー4.0やソサエティー5.0を具体的に説明できない。
- サプライチェーンの強靭化のために設計時に何を気を付けたらいいか分からない。
個人のブランディングが必要
具体的には、次のような問題になります。
- 今の所属組織以外から仕事を依頼されたことがない。
- 論文発表等の所属組織を超えたコミュニティでの活動をしたことがない。
収入の向上が必要
具体的には、次のような問題になります。
- 所属組織での年ごとの微増以外に年収向上が見込めず不安である。
- マネージメント職につきたくないが年収は上げたい。
解決策
3つの問題から課題は「学習による知識を獲得」と「資格取得にブランディング」であると考えました。
解決策として、技術士及び機械設計技術者試験の取得を提案致します。
技術士の取得
技術士資格の取得により、技術系最高のブランディングと専門知識を有していることの証明ができます。
機械設計技術者試験1級の取得
機械設計技術者試験1級の取得は技術士資格を補完した具体的な設計手法を有していることの証明ができます。
技術士と機械設計技術者試験1級の資格取得を通してGOALを目指す
技術士取得が問題を解決する理由
技術士取得が問題を解決する理由について詳細に解説します。
技術士取得で期待できること
技術士取得では次の効果が期待できます。
知識獲得
資格学習の過程で大量の知識の獲得が可能です。
技術士の合格には専門技術の知識と社会問題に関する知識を中心に体系的な知識の学習が必要になります。
ロジカルシンキング
技術士の試験で小論文の作成があります。
小論文試験ではいろんな評価項目がありますが、論理的な文章がかけることが必須になります。
このため技術士資格の学習の過程でロジカルシンキング(ライティング)の技術を獲得できます。
収入
技術士の平均収入は年収660万円です。
資格を取るだけで収入が増えるわけではありませんが技術士資格が証明する高い技術力と希少性を活用できれば収入の向上が十分期待できます。
継続した学習の助けを得られる
技術士では資格取得後に関しても継続して技術研さんを行うことを推奨しており、各種セミナーや研修を提供しています。
自分一人での長期的な学習は困難なのでこのようなコミュニティを利用することが助けになるでしょう。
機械設計技術者試験1級取得が問題を解決する理由
機械設計技術者試験1級取得が問題を解決する理由について詳細に解説します。
機械設計技術者試験1級取得で期待できること
知識獲得
機械設計技術者試験では機械設計に関わる基礎的な知識が問われます。
技術士資格で得られる知識との違いはより具体的且つ実践的である点です。
仕事を解決するためのストーリー立てや関係者との調整は技術士、さらに具体的な設計工数管理や力学計算等が機械設計技術者試験というイメージです。互いに補完しあう内容になっています。
機械設計技術者試験についての詳細はこちら
その他の資格について
械設計技術者試験では実践的知識として不足している範囲があります。
「製図・CAD」「CAE」「IT」についてです。
より基礎的な機械設計技術者試験を優先すべきと考えますが、次の4つについても必要に応じて挑戦していただきたいです。
- 「製図・CAD」 機械・プラント製図技能検定/CAD利用技術者試験
- 「CAE」 計算力学技術者(CAE技術者)検定
- 「IT」 IoTシステム技術検定
その後の展開として
資格学習が終わった後について継続的な学習の見通しを検討しましょう。
固有の目標について取り組む
本記事では対象外とした<固有>の目標に関しても展開し、具体的な課題として解決していきましょう
<共通>の目標にに関しては一定の完了がありますが、<固有>に関してはトレンド技術や最新情報など終わりのないテーマが多くなります。
継続的な学習として取り組みましょう
コミュニティ参加での取り組み
技術士会や機械学会などの興味のあるコミュニティの活動に参加してみましょう。
知識の広がりに加えて人脈形成にも活きるでしょう。
展示会への参加
国内外を問わず製造業に関わる展示会がたくさん開催されています。
機械要素展等の機械設計者向けの展示会や、ロボット展、精密加工展等の各業界に特化した展示会などがあります。
近年はSNSやYOUTUBE等での情報発信も豊富です。特に国外の展示会情報が知れるのがありがたいですね。
あまり見たことない方はものづくり太郎さんのちゃんねるとかが面白いと思います。
キャリア検討
学習の過程でキャリアについての考え方も変わってくるかもしれません。
転職や副業、フリーランスなど様々な活躍の仕方がありますので検討してみるといいかもしれません。
3年程度の計画を立てる
ほとんどの方は普段の仕事とは別に学習の時間を確保することになります。勢いで初めても挫折してしまうかもしれません。
できるだけ成功率の高い方法を検討しましょう。
GOALの確認
本記事では、GOALは「平凡な機械設計者が自信をもってに豊かな仕事がずっとできるようになる」としました。
多くの方に共感いただけるように若干抽象的に設定しました、あなた自身にあったより具体的なGOALを確認しましょう。
計画を立てる
ざっくりで良いので長期的な計画を作成しましょう。
下記のような簡単なエクセルで良いので今週、今日何をすべきかがわかるようにスケジュールに落とし込みましょう。
最後に
この記事では、現状に満足していない機械設計者のための長期的な学習指針の提案をしました。
機械設計者に降りかかる様々な悩みを振り払うために、機械設計者にとって共通して有益だと考える「技術士」を目指すことについて検討しました。
私たちのような平凡な機械設計者が前向きなるための一助になれば幸いです。
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