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技術士2次試験論文攻略|12ステップ:1「計画」

本連載記事では、約6カ月の勉強期間で、技術士2次試験(筆記)に合格するためにやるべきことをまとめています。6カ月という期間は、技術士の論文対策を行う上では決して十分な時間とは言えません。しかし、要点を押さえて効率的に進めることで合格を狙うことは可能です。本連載では試験論文を最短で無駄なく攻略するためのステップをまとめています。

具体的に機械部門(選択科目:機械設計)での論文攻略を目指す実例を見ながら一緒に合格をめざしてみませんか?

第1回目の本記事は「計画」です。最初に、試験当日までにやるべきすべてのことを把握しましょう。

注)本連載では、2次試験の中の論文対策のみについて触れています。「試験申込書の作成方法」や「口頭試験対策」、「試験対策講座の比較」についても別記事で解説していますのでよろしければご参考にしてください。

<申込書の書き方についての記事へ>

<口頭試験の対策についてはこちら>

<試験対策講座の比較記事はこちら>

当日までにやるべきことのすべて

上は本連載記事全体で解説する「試験論文を最短で無駄なく攻略するためのステップ」の全体像を示した図です。12個のステップごとに記事を分けて解説していきます。

12のステップは大きく次の4つの段階に分類できます。「分析と予想」、「論文作成」、「骨子練習と解答ネタ作り」、「手書き練習」です。「なぜこのような対策で技術士論文を攻略できるのか?」について段階ごとに解説を進めていきます。又、勉強の開始は全体像をつかんでから始めるとスムーズです。先に本連載記事全体を一度読むことをお勧めいたします。

第1段階|分析と問題予想

第1段階では次の2つを目指します。

  • どんなレベルの論文を書ければ合格できるのかを理解する。
  • 優先度・重要度の高いテーマを選定し、対策すべき問題を設定する。

これによって論文対策のゴールをはっきりさせます。3つのステップで順に解説していきます。

第2段階|論文作成

第2段階では、実際に論文を作成していきます。テンプレートを活用した効率的な書き方を紹介しますので心配しないでください。目標は、合格レベルの論文を1つ完成させることです。

科目ごとに記事を分けて解説していきます。

第3段階|骨子練習と解答ネタ

第3段階は、第一段階で設定した「対策すべき問題」への解答ネタを準備しましょう。目標は、どんな問題が来ても対応できるようにすることです。

第3段階と第4段階は繰り返し改善と練習を繰り返すフェーズです。ここにどれだけ時間を割けるかが合格の分かれ道になります。

第4段階|手書き練習

第4段階は、全文作成と手書き練習についてのポイントを押えます。

スケジュールについて(かなり忙しくはなりますね)

上図は、「技術士2次試験論文攻略」の6カ月間をスケジュール化した例になります。

さらに詳細化すると一例ですが、上図のようになります。多くの受験者が仕事をしながらの挑戦であることを考えると、かなりタイトであることがわかるでしょう。

簡単に説明すると・・・

  • 初受験であれば、どんなに遅くとも開始は1月です。まずはやるべきことを把握し1月中に「問題予想」をしましょう。
    ※初学者は全体把握に動画を利用することをお勧めします(例えばスタディングUDEMYの講座)
  • 2月は、作成と添削(第三者へ依頼)を繰り返して合格レベルの論文を1つ書けることを目指します。
  • 3月は、予想した問題すべての骨子を作り、解答ネタの準備に着手します。同時並行で受験申込の準備もしなければなりません(リンク)
  • 4月は、受験申込が完了したらPC上で論文全文を作成する練習に移ります。まずは選択Ⅱ-1の過去問数年分を大量に作成することから慣れていきましょう。ここからは毎日600字原稿用紙を1枚以上書く日々です(~_~;)。
  • 5月~試験前は、解答ネタの改善・充実を図りながら手書き練習(絶対やりましょう)を行います。
  • 受験を決めた時から、解答ネタを見つけるために専門誌や業務から解答ネタ(や予想問題)を探すことも重要です。

「技術士2次試験論文攻略|12ステップ」の全体像の解説は以上になります。

本記事の最後では試験勉強の手始めとして技術士試験のコンピテンシーについて紹介します。コンピテンシーについては試験勉強期間中に何度も何度も確認しなおすことになるはずです。

初めて見る方も何度も見ている方もここでもう一度確認しておきましょう。

手始めに、技術士試験のコンピテンシーを確認

技術士とはつまるところ「結果を出す技術者」のことです。結果を出す技術者として必要なコンピテンシー(資質・能力)を技術士試験で見ているわけです。

技術士におけるコンピテンシーとは、①専門的学識、②問題解決能力、③マネジメント、④評価、⑤コミュニケーション、⑥リーダーシップ、⑦技術者倫理、⑧継続研鑽の8つのことをさします。

コンピテンシーの詳細は技術士会資料(日本技術士会https://www.engineer.or.jp/contents/attach/competency.pdf)をご確認ください。

それぞれ簡単にまとめると下記の内容になります。

専門的学識「専門知識を理解し、応用すること」 重要なのは応用です。培った専門知識を活かして、論文テーマの中で解決策を提案することで専門的学識を応用できることが伝わります
問題解決能力「複雑な問題を整理し、多様な視点で調査し、複数の解決策を提案できること」 必須Ⅰと選択Ⅲの設問が「課題抽出~解決策提案」になっているので、各設問に答えることがコンピテンシーのアピールになります
マネジメント「技術士試験においてのマネジメントとは、資源の配分」 限られた資源を適切に配分できるか、工夫して削減できるかを伝えなければなりません
評価「業務を反省して次へ活かせるかということ」 必須Ⅰと選択Ⅲの設問3で問われます。
コミュニケーション「筆記試験の文章が論理的に書かれていて分かりやすいかということ」
リーダーシップ「明確なデザインと現場感覚を持ち、多様な関係者の利害等を調整し取りまとめるということ」
技術者倫理「技術士として持つべき倫理観のこと」 詳細は「技術士倫理綱領」としてまとめられています。
継続研鑽「技術者としての実力向上のために勉強していますかということ」

そして、それぞれのコンピテンシーはそれぞれ下記の科目の問題の中で問われることになります。

筆記試験
必須Ⅰ
筆記試験
選択Ⅱ-1
筆記試験
選択Ⅱ-2
筆記試験
選択Ⅲ
専門的学識
問題解決
マネジメント
評価
コミュニケーション
リーダーシップ
技術者倫理
自己研鑽口頭試験で問われます。

論文の中ではこれらコンピテンシーのアピールにつながることを書くようにしましょう。

【補足】R8年の試験よりコンピテンシーの改定内容が試験に反映される

補足ですが、R8年の試験よりコンピテンシーの改定内容が試験に反映されます。ポイントとなる改定箇所は下記です。

  • 問題解決能力での「必要に応じてデータ・情報技術を活用して定義し」と「多角的な視点を考慮し、ステークホルダーの意見を取り入れながら」
  • コミュニケーションでの「情報技術を活用し」と「包摂的な意思疎通を図り,協働すること」
  • 技術者倫理での「経済…持続可能な成果の達成を目指し」と「文化的価値を尊重」

各部門/専門の問題にどのように反映されるかは断言できませんが「情報技術活用」、「経済を含む持続可能性」という観点が追加されているので今後もDXと経済安全保障については注視する必要がありそうですね。

最後に|キーワード学習をやらない理由

本日は、技術士2次試験論文攻略の最初のステップ「計画」について説明しました。本連載記事の使い方としてはこのまま連載記事すべてを一読して全体の道筋を理解していただくことをお勧めします。読んでいただくと後半の9&10「骨子練習と解答ネタ整理」や11&12「全文作成と手書き練習」にどれくらい時間を作れるかがポイントであることが分かって頂けると思います。

最後に、技術士2次試験の学習法として一般的なキーワード学習が本連載の攻略法に入っていないことについて触れておきます。

キーワード学習は、もちろん知識向上・自己研鑽として有効です。しかし、論文作成の役に立たないキーワードをいろいろ知る必要はありません。より正確には「論文で使いこなせないキーワードを調べている時間・余裕はない」というのが本連載の攻略法に入っていない理由です。よほどの博識の方じゃない限り、解答を準備する中で分からないことを調べるだけでもかなりの時間を割くことになるはずです。

注)総合技術管理部門では、文部科学省から体系的なキーワードリストが発行されこれらキーワードを事前に押さえていく学習法は有効だと考えます。それでは次の「過去問題分析」へ進みましょう。